出会い系サイトとはインターネット及びウェブサイトを通して不特定の男女がナンパや出会いを目的としたやり取りを行うウェブサイトの総称である。
主に携帯やパソコンから閲覧可能で、特に携帯電話の普及率と共に出会い系サイトの数も莫大に増え続け、若年層の出会い系サイトを通しての事件に巻き込まれる件数は公表されていないものを含めると想像もつかない。
出会い系サイトの落とし穴とは?
まずここで出会い系サイトの数がなぜ増え続けるのか。それはまさに利用者がいるからであるのが最大の要因であるだろう。
私が実際に体験したケースを上げてみよう。いくつかサイトを利用した中で、実際に会う約束をきちんと出来たのは2度だけである。
その中の一つに、仮に相手の女性をA子さんとする。まず初めに私がサイトに登録すると、無料ポイントという物が300P程与えられ、そのポイント内で好みの女性とメールのやり取りをするわけなのだが、私の名前がサイトの新規者リストに載るやいなや一分間隔で様々な女性からメールが殺到しだした。
当初一々送られてくる内容を確認していたが、どれも明らかにサクラ(やらせ)の疑問符が付いて廻る内容ばかりだったので、無駄にポイントを消費して返信はしなかった。
そこで、こちらからメールを送る相手を探す為、サイト内の人物検索エンジンから、近い地域の女性を検索した。私は同じ市内に住んでいるA子さんにメールを送った。
返事は意外と早く返ってき、内容もごく普通な感じの特にわざとらしい媚びるような文章でもなく、一応は胸を撫で下ろした。それからしばらくメールでお互いの事を話していたが、私の残り無料ポイントも少なくなっていたので、ここは勝負だと思い「せっかくサイトを利用しているので一度会って食事にでも」と誘うと、案外あっさりとOKの返事。
私の携帯アドレス(直アド等とも言われている)を教えると、数分後にサイトを通さずにA子さんの携帯アドレスからメールがきた。ここでA子さんのサクラ疑惑は70%以上無くなったといえよう。
週末の土曜日に約束を取り付け、その間もメールのやり取りは頻繁に行っていた。
どうやらA子さんには障害者の妹がいるらしく、親も母親だけだという。そんな家庭の内情も少しずつだが話してくれるようになり、メールでとは言え信頼感のようなものが芽生えつつあるのは私自信確信していた。
約束の土曜日である。
夕方の5時に約束していたので、私は10分程前に待ち合わせ場所に到着し、彼女を待った。
約束の時間から約5分後にA子さんらしい人物が現れたので、それとなく近づいてみると、彼女も私の顔を見て、合点がいったような顔をしたので、改めて挨拶を交わした。
A子さんは私より2つ年上で、どこにでも居そうなごく普通のOLと言った風貌で、それほど美人というわけでも、ブサイクというわけでもない。まあ、これはあくまで私個人の感覚なので、保障はできないが、まあ出会い系を利用している女でもブサイクばかりではないという事が立証された瞬間でもある。
予め予約していた和風料理のお店に二人で入り、食事を始めたころからだったろうか、お互いお酒好きということも重なり一時間半も経つと、良い雰囲気になっていた。A子さんは年上だったが、話しているとなんだか妹のような愛らしさがあり、つい気を許したというのだろうか、トイレの為席を立った私はA子さんを残し一人店の奥へと一旦姿を消したわけだが、それが私の人生で最大の油断だった。
席に私が戻ると、見事にA子さんは姿を消していたのだった。ものの数分も経っていないというのに、私の酔いは完全に覚め、ある事が脳裏に過ぎった。
『財布』である。すぐに私は席に置いたままの鞄を開け、財布の中身を確認すると、やはり全て盗まれていた。幸いクレジットカード等は無事だったものの、現金はまったく残っておらず、私は怒りよりも虚しさが心を支配された。
友人に連絡を取り、なんとか店の支払いを済ませた私は、警察に通報するか悩んだ末、結局しなかった。これまでの経緯を知られるのも嫌だったが、なによりA子さんがあまりに哀しい女だと、なぜかその時感じたのだった。
数日が経って、私は何気なく携帯を見ると、不思議な事にA子さんからメールが来ていたのだった。私はとっくに連絡をとれないようにしているのだとばかり思っていただけに、なんとも言えない複雑な心境になった。
「先日は、なんと言っていいのか・・・
私、どうかしてたんだとおもいます。○○君があまりにも良い人だったので、
つい出来心で。でも、私は通報されて捕まるものだとばかり思っていましたが
その気配が全く無く、○○君が通報していなかったのだと、今更になって気が付きました。私ってホントに馬鹿ですよね。せっかく盗んだお金も、走って逃げてる最中ずっと妹の顔が浮かんでて、結局道端に捨てちゃったんです。
本当にごめんなさい。今から警察に行ってきます。」
メールの内容はそこで終わっていた。
私の体験はここまでです。一口に出会い系と言っても今ではSNSという一般の出会い系サイトとは別に、純粋に色んな人とのコミュニケーションを取る事を目的としたサイトもあり、サクラや犯罪目的の人間が蔓延っている場所よりも安全に人と関わりを持てる。
人は寂しさを癒す為に、そういったサイトに手を出してしまうのではないかと私は思う。
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